ゴロザウルス (Gorosaurus) は、東宝怪獣特撮映画『キングコングの逆襲』などに登場した、架空の怪獣。
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特徴[]
1億5000万年前に生息していたアロサウルスの生き残りが怪獣化したもの(学名もアロサウルス)で、大きな頭部と口、鋭い牙、小さな手、長い尻尾など“ほとんど肉食恐竜そのもの”という外見を持つ。光線などの特殊能力は一切有していない。かなり俊敏に動き、強力な尾をバネにした飛び蹴りなどのキック技が得意である。肉食でありながら性質は比較的穏和で、戦いはもっぱら自衛の手段として行う。頭部にはゴジラ同様に小さな耳がある。
名前の由来については『「アロサウルス」+「ゴルゴサウルス」』という説がある。着ぐるみのモデルとなったのは、原典である『キング・コング』に登場したティラノサウルス。このティラノサウルスの指が三本であったことからゴロザウルスの指も同様に三本となり、三本指の恐竜である「アロサウルスの一種」と設定された。
ぬいぐるみ(着ぐるみ)造形は東宝特殊美術スタッフの安丸信行。安丸によると「キングコング」、「メカニコング」の二体の造型で東宝特殊美術課の手が一杯だったので、当時「ウルトラシリーズ」などで怪獣造型に腕を振るっていた高山良策にゴロザウルスの制作が外注された。が、高山の手で途中まで制作は行われたものの、結局造りに不満を持った安丸の意見で取りやめとなり、安丸が新規に造型したそうである。
鳴き声はウルトラマンに登場したマグラーの流用。
登場作品[]
公開順。
- キングコングの逆襲(1967年)
- 怪獣総進撃(1968年)
- 『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』ではライブフィルムで登場した。
- この他特撮テレビ番組『行け!ゴッドマン』(1972年)『ゴジラアイランド』(1997年)にも登場した。
『キングコングの逆襲』[]
モンド島に上陸した人間の女性スーザンの前に現れ、スーザンの悲鳴を聞いてやってきたキングコングと闘う。得意のカンガルーキックや噛み付き攻撃でコングを手こずらせるが、パワーでは敵わず、最終的には一方的に殴られ続けて絶命したかに見えたが、すぐに復活しコングに反撃するも、最期は口を裂かれて絶命した(この闘い自体が1933年公開の『キング・コング』におけるコング対暴君竜のシーンのオマージュである)。着ぐるみは『行け!ゴッドマン』まで使用された。
スーツアクターは関田裕。
- 身長:35メートル
- 体重:8000トン
- 尾の長さ:15メートル
『怪獣総進撃』[]
二代目ゴロザウルス。鳴き声がバラゴンに近い声になっている。怪獣ランドの怪獣の1体として登場し、キラアク星人に操られパリを襲い凱旋門を破壊する(このとき、なぜかパリを襲った怪獣は劇中でバラゴンと誤報されているが、原因は当初パリを襲う怪獣としてバラゴンが予定されていたためである。このシーンではバラゴンそのものの声が使用されている)。その後、地球怪獣軍団の一員としてキングギドラを相手に、ゴジラとの連携プレイ(直前に意思の疎通をしているようなシーンもある)でかなり派手な立ち回りで活躍し、キングギドラに得意のカンガルーキックをきめて大地にひれ伏させている。この一撃でキングギドラはついに反撃の機を失い、討ち取られた。
当時のコーヒー用の粉末ミルクのCMにも登場(「世の中変わった。怪獣と子供が仲良くなった」というナレーションが入る)。
- 身長・体重:初代と同じ
『行け!ゴッドマン』[]
郊外の集合住宅地のような場所に登場し、建物を壊さないように気遣っているかのような不可解な徘徊を続けるが、登場したゴッドマンに顎を執拗に狙われたうえゴッドマン超音波で爆殺される。 この際の鳴き声は『ウルトラマンタロウ』のガンザ、『メガロマン』のゴラン、『ウルトラマン80』のダロンに流用された。
『ゴジラアイランド』[]
ゴジラアイランドの怪獣として登場する。バラゴンと絡む事が多く、「ゴジラは死んだ」と言うカマキラスの言葉を真に受けて、彼と共にザグレス側に寝返った事がある(ただし、ゴジラが帰ってきたのを見ると、バラゴンと一緒にあっさり戻ってきた)。声は『怪獣総進撃』の時と同じ。「ゴロザウルスの里」に生息。
造形物はバンダイのソフビ。
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